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統治モジュール

統治(ガバナンス)モジュールでは,縦割りを打破し,法律・制度・経済のよりよいガバナンスを確立することを目標としています. なお法的拘束力または上位圧力を行使して統治する「ガバメント」に対して,集団が自らを円滑に統治することが「ガバナンス(統治)」です.

九州大学が移転を進めている伊都キャンパスでは,糸島市と福岡市にまたがる丘陵地帯(里山)にあります. このため,移転事業の過程で九州大学は糸島市・福岡市とさまざまな連携を進めてきました. たとえば「糸島市・福岡都市圏まちづくり支援プロジェクト」では,糸島市・福岡市とその近郊都市圏をモデルとして, 急激な人口変動社会における持続可能なまちづくりのあり方を探ります.

このように九州大学では既に糸島市・福岡市・唐津市などと協定を締結し,産業の振興,循環型社会の形成,安全な街づくりなど地域社会の発展に貢献する取組みを進めてきました. これら取り組みを行政に生かしていくためには,縦割りを超えて,市民・行政・研究者が問題解決に向けて連携していく必要があります.地方分権の流れの中で,このような新しいガバナンスのあり方を探るプロジェクトに,大学院生とともに取り組んでいきます.

国内にとどまらず,国際的環境の中でガバナンスに関する学際的共同研究を進めます. 自然科学者と社会科学者の共同の下で,企業統治や科学技術のガバナンスなども課題とし, ガバナンスに関する幅広い視野を身につけることを期待しています. たとえば韓国研究センターと連携して実施する韓国での海外実習・研修への参加し,日本と韓国におけるガバナンスの比較を通じて,法律・社会制度・企業統治などの課題と将来像を考えます.