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災害モジュール
災害モジュールでは災害時の被害を最小化し,災害に対する復興力の高い社会システムをつくることを目標としています. 大規模な災害が発生した際の災害調査のプログラムの作成と実際の現地調査,その後の報告書作成,シンポジウムの開催等に,教員と大学院生が協力して取り組みたいと考えています. これまでにも九州大学では2010年には奄美大島水害,2011-12年にはタイ水害に対して災害調査を実施してきました. 海外災害調査では,外国の関係機関との事前接触,現地における宿や通訳の確保などのロジッスティックスが重要です. また,災害による影響範囲は経済,交通,河川,衛生,生態系など広範に及び調査の実施に当たっては総合的な視点,調査範囲のスコーピングなど決断が重要です.

決断科学ではタイ水害時の九大調査の実績などを学びながら準備を進め,災害発生時に迅速に対応できる体制を構築し,発生時にすみやかに調査を立案・実施することを目指します.調査にあたっては,救助や復興支援との連携がもちろん重要ですが,科学者にしかできない仕事をすることを通じて,救助や復興支援との相乗効果を高める選択肢を探ります.災害調査の実施に当たっては,時間的な制約下での柔軟な対応が必要であり,リーダー養成のうえでこのプロジェクトの教育的な効果は高いと考えています. 担当教員にはJICA元職員も在籍しており,災害発生時のJICA災害調査団に参加し,保健衛生,インフラ、被災者支援などの災害復旧時のニーズアセスメントの手法を学びます.また,建設技術研究所インターナショナルとは本格復旧時の災害復手法について連携します.
災害モジュールではこのほか,国土交通省,地方自治体,地域団体等と連携し,東日本大震災を含む国内の大規模災害からの復旧・復興プロジェクトへの参加というメニューも用意しています.
