會津 光博's profile picture 會津 光博

Member of 決断科学

環境モジュール,Aグループに所属していました.

Ph.D. 副専攻決断科学取得.

自己評価と変化

2014年度コミットメント

決断科学プログラムを通じて、自分をどのように成長させたいのか

 決断科学プログラムを通して、問題解決に向けたアプローチの方法やリーダーシップを身につけたいと考えている。本プログラムは多様な専門性を持つメンバーで構成されている。様々なテーマに対する取り組みに参加することで、今後自分が取り組んでいく諸問題に対するアプローチの仕方、異なる考え方を持つメンバーの意見をまとめ上げていく統率力を身につけたい。
 また、決断科学プログラムには最高学年として参加している。自分のような立場の者がどのように振る舞えばグループをより円滑に動かしていくことができるのか、日々の活動を通じて学ぶとともに、より良い決断科学プログラムに出来ればと考えている。


自身の研究の中で、どのようなことを達成するのか

 今年度中に現在書き進めている論文2編を国際誌に投稿すること、日本のスナメリに関するMHC遺伝子解析を終えることを目標とする。
 論文に関しては、1編目に対し現在指導教員団の先生にコメントを頂き、まとめ作業に入っている。7月中には共同研究者からのコメントも参照し、Genes&Genetic Systemsに投稿したい。2編目は1編目の投稿が終了次第まとめ作業に入る。2編目はHeredityへの投稿を現在検討している。
 日本沿岸のスナメリのMHC遺伝子に関する研究では、8月までにMHC遺伝子DRB、DQB遺伝子座の解析を終了させ、9月以降、MHC遺伝子クラスⅠ領域に関する実験を進めていくことを目指す。また、台湾のスナメリ試料入手に向けて共同研究者との打ち合わせ、およびCITES書類の作成を行い、10月中での試料の入手を目指し、mtDNA、マイクロサテライト、およびMHC遺伝子各領域に関して随時解析を進めていく予定である。
 MHC遺伝子に関する得られた結果を3月に開催される第62回日本生態学会鹿児島大会にて報告し、学会で頂いたコメントを参考にし、MHC遺伝子に関する論文の第一稿を書き進めていく。

2015年度コミットメント

「決断科学プログラムを通して、自分をどのように成長させたいのか」

 決断科学プログラムを通して、問題解決に向けたアプローチの方法やリーダーシップを身につけたいと考えている。本プログラムは多様な専門性を持つメンバーで構成されている。様々なテーマに対する取り組みに参加することで、今後自分が取り組んでいく諸問題に対するアプローチの仕方、異なる考え方を持つメンバーの意見をまとめ上げていく統率力を身につけたい。具体的には、今後参加するであろうワークショップ等でリーダー、あるいはサポート役として組織の円滑な運営に貢献したい。


「自身の研究の中で、どのようなことを達成するのか」

 現在、執筆中の投稿論文を2編投稿する。また、実験をさらに進めて解析を行い、博士論文を執筆する。
 12月にアメリカで開催予定の国際学会に参加し、ポスター発表を行う。

「組織研修ワークショップ in 対馬」 まとめ

①「対馬に存在する問題とはなにか」を当事者との対話やフィールド調査を通じて第三者の立場から認識し、自身の専門分野を基に現状を俯瞰的に捉えられるような「事態把握能力」を養成すること
②様々な専門分野をもつ人員で構成された組織としてひとつの統合的解決策を提言する際には、個々の成員同士の連携が欠かせない。成員同士の交流を促進し、深い信頼関係を築くこと

以上の2点の目的をふまえ、2泊3日の日程で研修を行った。

1. 万松院、歴史民族資料館の見学
 万松院では対馬をおさめてきた歴代藩主の墓を見学した。その後、歴史民族資料館にて、実際に対馬がたどってきた歴史について、資料を交えながら学ぶことができた。朝鮮とのつながりが、古来より対馬にとって非常に重要であったことが分かった。資料として展示されていたクジラの解体の絵の年代は分からなかったが、クジラの特徴から「ザトウクジラ」を解体している光景を描いたものであると推測することができた。特に興味のあった捕鯨の歴史に関して、学芸員の方に資料をお借りし、時間の関係で大まかではあるが知ることができた。

2. 生物調査
 志多留田ノ浜地区において、神宮自然農園の神宮さんに案内して頂き、生物調査を行った。カメに関してはため池や水路にワナ6個に設置したところ、クサガメ43匹を捕獲することができた。他にも攩網を用いて水路を調査した結果、ヌマチチブやゴクラクハゼ、ドジョウ、タイコウチ等を捕獲することができた。田の周りの林床はシカによる食害の結果、フタリシズカやマムシグサなど、シカが好まない種のみの単調な植物相となっていた。分布域が限られている貴重な植物も発見されたが、以前調査された地点では確認できなかったことから、シカが生態系に与える影響の強さを認識することができた。

3. 座学
 対馬市役所より「観光」に関して前田剛さん、「エコパーク」に関して神宮周作さん、「まちおこし」に関してMITの川口幹子さんより、それぞれのテーマに関して現状の問題点や取り組み等を紹介して頂いた。アプローチの仕方は異なるが、いずれのテーマも最終的な目標として対馬の「持続可能な社会」を目指していると認識した。限界集落が多く、若者の島離れが著しい対馬において、何をしていくことが持続性のある社会を維持することができるのか。対馬に住み続ける若年層を増やし、対馬の魅了をアピールすることで付加価値を高めていくことが非常に大事ではあるが、そのために克服すべき課題が多いことを学んだ。講演後はそれぞれのテーマに分かれてグループディスカッションを行い、講演や事前学習で学んだこと、自身の考えを出し合うことで、いかにして対馬の抱える問題を理解、解決していくことができるのかを議論した。自身の考え方の偏りを認識したことはもちろんのこと、話をまとめていく中で、問題解決への道筋は長く厳しいことを痛感した。今回は現場を訪問することができず、各現場で活動しているワークショップ参加者からの情報提供のみで議論を重ねたが、より対馬の抱える問題を実感する為には活動現場に赴き、自分自身で体験、経験する必要性を感じた。

4. 対馬野生生物保護センターにてレクチャー
 環境省の西野さんより、対馬の生物が抱える問題をレクシャーして頂き、ツシマヤマネコを観察した。ツシマヤマネコの個体数を増やしていくことが現状出来ていないことから、希少生物保全の難しさを認識した。「ツシマヤマネコを守ることは、対馬の自然を守ること」、という言葉が非常に印象に残った。ツシマヤマネコは里山環境に強く依存し、対馬でこれまで行われてきた稲作や木庭作が非常に重要であり、田は保水性の良さから災害の観点でも重要な地域もあると座学でも紹介して頂いた。ツシマヤマネコを守ることは対馬の伝統的な暮らし、人々の命を守ることにもつながることから、環境保全、希少生物保全を行う重要性と人間社会へ与える付加価値を再認識することができた。

総じて今回の組織研修では異分野の学生、教員、現場で活動されている方々と交流できたことは非常に有意義であった。基本的に生物側からの考え方を普段から行ってしまうことから、心理学や経済学を専攻している方からの発言は非常に興味深かったし、もっと視野を広げる必要性があると感じた。多角的な考え方をしていくことで、的確な現状把握や「持続可能性のある社会」を目指した取り組みを進めていくことができることを学べた研修であった。